3月28日、研修修了生のフォローアップを目的に、織りの工程で一番むずかしい「括り」作業のワークショップがタケオの織物センターで行われました。
CYRの研修終了後、家で織物を続けている修了生は53名。当日集まったのは、そのうちの17名でした。ふだんは村の仲買人にシルク生地を織っている修了生たちも、それぞれの近況を楽しそうに話していました。
研修内容は孔雀の模様の括り方がテーマでした。この模様は、カンボジアのサンポットホール(※1)にもよく使われています。カンボジアの絹絣(※2)の特徴は、経糸は一色で、緯糸を括って模様を染め、織り込みます。カンボジアの伝統的な柄は200種類余りあるといわれていますが、若い村の織り手はたくさんの模様をまだ織ったことがありません。研修課題の模様は、七色の尾羽根を大きく広げた孔雀が横を向いている織物トレイナーのデザインです。
(※1)、サンポットホールとは?
絹絣生地。カンボジア語で「絹絣のスカート」という意味。通常は女性の伝統的な民族衣装に仕立てられる。
(※2)、絣とは?
糸を部分的に防染(ぼうせん)して染色し、それをたて・よこに使って織り、防染部分で模様をつくる織物、またはその模様
参加者はそれぞれ、トレイナに質問しながら熱心に括っていました。「自宅で更に練習して、絹糸でサンポットホールを織りたいと」括り見本を嬉しそうに持ち帰っていました。
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2007年3月30日