イギリスのホーニマン博物館に展示されるミットさんのピダン
CYRのトロピエンクラサン織物研修センターで研修生の指導に当たる技術トレーナー、スーン・ミットさんのもとに、昨年(2004年)10月、イギリスのホーニマン博物館から来客がありました。
博物館では来年4月から1年間、カンボジアの布地と衣装をテーマにした展示を行い、カンボジアの文化を紹介します。今回は、そのための展示品をミットさんに依頼しに来たということです。内容は、カンボジア織物の本に載っていた古典的な図柄のピダンの復元。「シッダールタ太子が宮殿を出て悟りを開き仏陀になる」という、仏教の有名なシーンです。
依頼を引き受けたミットさんは製作に取り組み、10ヵ月後、写真左上の見事なピダンを完成させました。
ミットさんは、「ロンドンで私の作品が展示されると聞いて驚きました。イメージどおりに織り上がるように糸を括って染め、最高のピダンを完成させたつもりです。外国で多くの人々にカンボジアの伝統織物を見ていただけるのは、とても幸せです」とコメントしています。
2005年8月 3日