カンボジアにおいて幼稚園に通うことができる3~5歳の子どもの割合は全体の30%ほどです。特に農村部では就学前に教育を受けられない子どもが多く、小学校1年生に占める留年・中退率は都市部に比べて高くなっています。幼児期に家族以外の多くの人たちとコミュニケーションをとることや基礎教育を受けることは、子どもたちの成長にとても重要です。カンボジア政府は一人でも多くの恵まれない子どもたちが幼児教育を受けられるよう公立地域幼稚園の拡充を重要課題として進めており、2014年度からの3年間で1000ヶ所の公立地域幼稚園を開設する予定です。
ＣＹＲはこの政府の事業に協力し、保育教材・遊具の配布と保育者研修を行い、保育の質の向上を目指しています。公立地域幼稚園には充分な教材や遊具がそろっていない場所が多く、また保育者も十分な保育研修を受けていない人が多いのです。
2015年度の教材配布と保育者研修ももうすぐ始まります。
今年度は全国300ヶ所以上の公立地域幼稚園に教材を配布します。
―配布予定の教材は以下の通りです。
１．翻訳絵本（はははのはなし、しっぽのはたらき、みんなうんち）...衛生・健康・人体について学べます。
２．カンボジアの童話（復刻絵本3冊セット）...カンボジアの昔話を通して文学に触れ、文化を学びます。
３．子どもの歌ひろば...カンボジアに古くからある詩と歌を学びます。
４．車パズル...色や形の名前を遊びながら学びます。
５．布ボール、布人形...布で出来ているので安全に遊べます。
この教材配布の活動を通して、当会はカンボジア保育の質の向上を目指し、一人でも多くの子どもたちが幼稚園で遊びながら学ぶことができる環境づくりを支援しています。
2015年9月16日
