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カンボジア織物事業研修生紹介

今年の10名の研修生たちです。

今年の10名の研修生たちです。

カンボジアでは、今年も9月から10名の新しい研修生を迎え、伝統織物技術のトレーニングを開始しました。

 研修生たちの年齢は、14歳から29歳までで、全員女性です。年齢別人数分布は左表のとおりです。17、18歳の方が比較的多い傾向です。また、研修生の中には3名ほど、以前縫製工場で勤務していた方がいます。

 研修生の出身地区は織物センターのあるタケオ州トロピエンクラサン地区が多い傾向にありますが、これは織物センターを含む地域学習センターの運営委員会からの強い希望によります。その他、研修生同士の住んでいる場所が近くなるように、また近くに織物従事者がいるか等、研修を卒業しセンターから自宅へ戻った後、たった一人で織物を続けるのではなく、回りに相談できる人がいるような環境を作れるよう配慮して研修生を選考しています。

 研修生の学歴についてですが、6~8年の教育を受けた方が多くいます。 カンボジアでは、小学校の2、3年まで学校を続ければ、後は手に職をつけさせたいと願う保護者もいます。小学校卒業程度の学歴の彼女たちにとって、織物の技術を身につけることは、現金収入を得る貴重な機会となるのです。研修では算数や織物の歴史など、理論を学ぶ時間も設定しています。

 織物コースの人数ですが、今年度は無地織りが過半数を占めています。絣織りとは柄のある伝統織物です。研修生を選考する際、絣織りのコースは織りの経験を重視しましたが、経験の無い人の中に、今回この研修の選考にチャレンジするのは3回目で、ぜひ絣織りを習得したいという女性が1人いたので、そのやる気と家庭環境などを考えて、絣織りコースとしました。

 研修生の方の家族構成を見ていくと、まずご両親は農業をされている方が多く、父・母ともに過半数を占め、中にはNGOに勤務している方や、洋裁の先生をされている方もいます。父母のどちらかが死去されている方もいます。
 また、こちらのグラフには現れてきませんが、すでに両親からは独立し、1人で3人の子どもを養いながら研修に参加されている方も1名います。CYRの織物研修では、これらの家庭環境も考慮して、研修生の選考を行っています。最後に研修生の兄弟数ですが、6人兄弟が多く、最低でも3人兄弟です。兄弟順では3、4番目が多いという状況です。1年後、織物技術を習得したらそれぞれの家族のもとへ戻り、織物による貴重な現金収入は家計の一助となります。

 これから1年間、彼女たちは研修を通して織物技術を一生懸命習得していきます。将来彼女たちが、この研修で習得した織物技術を生かして、カンボジアのすばらしい織物を、作り・伝えていってくれることを願っています。

2005年10月 1日


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