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僻地にも幼児教育を

バンテアイミエンチェイ州で保育研修


2012年11月と12月、カンボジアのバンティアイミァンチェイ州で州の公立幼稚園の保育者を集めて、保育の研修会を行いました。

バンテアイミエンチェイ州は、首都プノンペンから北におよそ360キロのところにある、タイと国境を接する州です。内戦時代に埋められた地雷がまだ多く残っていることもあり、幼児教育支援がなかなか行き届いていない場所です。CYRはカンボジア政府と協働で、こうした支援未達地域での幼児教育の充実を図っています。


「絵文字カード」の研修

たくさんの教材を持って帰る先生たち

カンボジアには公立幼稚園が約2,500ありますが、幼児教育のための政府予算が非常に少ないため、施設環境はあまり整備されていません。遊具や教材も十分そろっていないのが現状なのです。

また、子ども時代を内戦下で過ごした先生たちはは、保育のトレーニングをほとんど受けたことがなく、自分たちが教材を使ったり遊具で遊んだりした経験がありません。支援未達地域では、なおさらです。

私たちは、カンボジアで幼児教育を行ってきた長年の経験をもとに自分たちで開発した教材を、こうした幼稚園に寄贈するとともに、それぞれの教材の持つ意味や使い方を保育者たちに伝えています。
2012年11月19日~23日、12月17日~21日と、2回に分けて行ったバンテアイミエンチェイ州での研修会には、計174名の先生が集まりました。 講義、実技練習、実際の教材作り、絵本の読み聞かせ練習、歌の練習など、先生たちは3日間びっしりと、多種多様な21種類にもおよぶ教材の目的と使い方を学びました。当会オリジナルのものだけではなく、教育省のカリキュラムにある教材も研修対象です。

公立地域幼稚園で研修の成果を保育に活用



3日間の研修を終えた先生たちは、その足で教材を自分たちの園へと持って帰ります。そして、今、バンテアイミエンチェイ州の5,000人の幼稚園児に使われています。
研修会には州や郡(州の下の行政単位)の幼児教育担当者も参加しました。学んだ知識を今後の保育に活かしていくためです。実際、これまで同プログラムを行った州では研修に参加した幼児教育担当者が再研修を行い、保育の質の維持に務めています。

"お金"や"モノ"をただ渡すのではなく、きちんと届く、きちんと使われるような仕組みを考えて支援していく・・・私たちはこの方針を大切に、2013年も辺境の州(ウドミエンチェイ州)で保育研修会の開催と保育教材の寄贈を行う予定です。

2013年3月22日


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